ストキャスティクスとは
ストキャスティクスとは、1950年代にジョージ・レーンという人が開発したオシレーター系のテクニカル分析です。見た目はRSIと非常に良く似ています。
ストキャスティクス

「%K」、「%D」、「Slow%D」は0~100の間で推移します。
「%K」の意味を理解すれば、ストキャスティクスが何を示しているのかをほぼ理解できます。

%Kとは
%Kとは、任意の期間のレンジの中で現在の価格がどの程度の位置にあるのかを示しています。
%Kの計算式



n期間の中で、現在値が安値から何%の位置にあるのかを示しているのが%Kです。レンジの中で現在値が最高値であれば100%、最安値であれば0%ということになります。
%Kの例


%Kの具体例
金先物取引における%Kの具体的な計算例です。
(パラメータは14が一般的です)

(終値 5,888) - (期間中の安値 5,875) = 13
(期間中の高値 5,909) - (期間中の安値 5,875) = 34
13 ÷ 34 = 38%
「%D」と「Slow%D」
「%D」は、「%K」の移動平均線
「Slow%D」は、「%D」の移動平均線になります。
(3日移動平均線を利用するのが一般的)
3つの数字の関係

「%K」をなだらかにしたのが「%D」、「%D」をなだらかにしたのが「Slow%D」になります。
ストキャスティクスの使い方
使い方① ファスト・ストキャスティックス

「%K」と「%D」の2本の線を使って売買のタイミングを判断する手法です。20%以下で%Kが%Dを下から上に抜いたら買い、80%以上で%Kが%Dを上から下に抜いたら売りとなります。
使い方② スロー・ストキャスティクス

「%D」と「Slow%D」の2本の線を使って売買のタイミングを判断する手法です。20%以下で%DがSlow%Dを下から上に抜いたら買い、80%以上で%DがSlow%Dを上から下に抜いたら売りとなります。
ファスト・ストキャスティクスは、スロー・ストキャスティクスに比べて値動きに対する感応度が高いです。シグナルが早くでる分だけ騙しも多くなります。%Kは値動きに対する感応度が高すぎるために、ストキャスティクスにおいてはスロー・ストキャスティクスを使う投資家が多いです。
RSI同様に、ストキャスティクスはオシレーター系のテクニカル分析になりますので、トレンド相場の分析には不向きです。レンジ相場の時の逆張りの指標となります。
