貴金属市場、農産物市場、ゴム市場が大阪取引所へと移管されてサーキットブレーカー制度に一部変更があり、8月12日に初めて新制度でのサーキットブレーカーが発動されました。以下は、大阪取引所のサーキットブレーカー制度と12日の金標準先物のサーキットブレーカー発動に関する具体的な経緯になります。
金のサーキットブレーカー制度概要
金標準先物の制限値幅
通常制限値幅 | 第一次拡大 | 第二次拡大 | |
---|---|---|---|
金標準先物 | 400円 | 600円 | 800円 |
金標準先物の中心限月取引が通常制限値幅(400円)で約定後、その後、1分間に当該値段から制限値幅の10%(40円)の範囲外の値段で取引が成立しない場合には、金標準先物の全限月、ミニ取引及び限日取引を10分間中断し、制限値幅が600円に拡大されます。
SCB拡大のイメージ

SCB発動の条件

サーキットブレーカーが発動した場合は、金標準先物の全限月の取引が10分間中断されます。ただし、サーキットブレーカー発動条件が満たされた場合でも、中断開始までには若干の誤差があります。制限値幅(400円安)で約定後、1分ちょうどで取引が中断されるわけではありません。
SCBが発動しないケース
制限値幅で約定したとしても、1分以内に一定範囲(40円)外で約定があった場合はサーキットブレーカーは発動しません。

サーキットブレーカー発動の条件を満たさなかった場合は、制限値幅が400円のまま取引が継続されます。

8月12日の取引停止経緯
2020年8月12日(水)の日中立会において金標準先物のサーキットブレーカーが発動しました。
- 前日終値6,841円なので8月12日の制限値幅は上限7,241円・下限6,441円
- 日中立会11:06に下限制限値幅である6,441円で約定
- 1分間の判定時間に制限値幅から10%外(40円以上の高値)での約定がなかった
- 11:08:43より10分間の取引中断
- 11:18:43より制限値幅を600円に拡大して取引再開
SCB発動の流れ
①SCB発動のタイミング

②SCB発動後の動き

