ボリンジャーバンドとは?

ボリンジャーバンドは、移動平均線と標準偏差で構成されており、移動平均を表す中心線とその上下に値動きの幅を示す線を加えた指標で、「価格の大半がこの帯(バンド)の中に収まる」という統計学を利用したテクニカル分析です。
・中心線はn日間の単純移動平均線
・ボリンジャーバンドの計算式
±1σ = n日の移動平均 ± n日の標準偏差
±2σ = n日の移動平均 ± n日の標準偏差 × 2
±3σ = n日の移動平均 ± n日の標準偏差 × 3
※ボリンジャーバンドのパラメーター(n)は通常20を使用します。
正規分布と標準偏差の関係

正規分布の理論
中心線±σの範囲に全体の約68.3%が含まれる(偏差値で言うと40~60)
中心線±2σの範囲に全体の約95.5%が含まれる(偏差値で言うと30~70)
中心線±3σの範囲に全体の約99.7%が含まれる(偏差値で言うと20~80)
ボリンジャーバンドは範囲内にチャートが収まる確率を統計的に表したものです。細かな計算式まで理解する必要はないので、約7割の時間を±1σの範囲内で動き、9割以上の時間を±2σの範囲内で動くということだけ理解しておけば良いとおもいます。
ボリンジャーバンドの見方

バンドウォーク
±2σのラインに沿ってトレンドが継続する形です。
特に+2σ~+1σ(-2σ~-1σ)の間を中心に動いている状態が一番安定したトレンドだと言われています。この状態の時はトレンドが長続きする可能性が高くなります。
スクイーズ
バンドの幅が小さくなっている状態です。ボラティリティが低下していることを表しています。
エクスパンション
バンドの幅が拡大している状態です。相場にトレンドが発生していることを表しています。
ボリンジャーバンドの使い方①

±2σで逆張りする方法です。ボリンジャーバンドで多くの方が利用している方法ではありますが、この使い方には条件があります。
①±2σの幅がある程度広いこと(スクイーズでない)
②±2σと中心線が水平で平行であること
ボリンジャーバンドを開発したジョン・A・ボリンジャー氏はボリンジャーバンドの使い方として逆張りの方法は想定していなかったそうです。ボリンジャーバンドの使い方としては邪道と言えるかもしれません。
ボリンジャーバンドの使い方②

スクイーズの状態で±2σを超えた時は、逆張りでなく順張りのポイントとなります。ここからトレンドが始まるかもしれないということを表しています。スクイーズで+2σを超えた時は売りシグナルではなく、買いシグナルとなります。
スクイーズからのトレンド発生を発見することが、ジョン・A・ボリンジャー氏が推奨するボリンジャーバンドの本来の使い方です。
ボリンジャーバンドの使い方③

ボリンジャーバンドを押し目買い、戻り売りのシグナルとして利用する方法です。中央線、±1σ、±2σでの反発を確認してからトレンドに順張りで仕掛けます。中央線だけでなく長めの移動平均線でも、しっかりとトレンドを確認した上でエントリーすることが大切です。
BBW(BollingerBandsWidth)ボリンジャーバンド幅

トレーディングビューにはボリンジャーバンド幅を数値化するインジケーター(BBW)があります。
BBWを見るとボラティリティの変化がわかりやすいです。
スクイーズとエクスパンションのポイントが一目瞭然ですね。
ボリンジャーバンドは様々なトレード手法にも応用できることから人気が高いインジケーターです。ボリンジャーバンド単体ではなく、その他のインジケーターと組み合わせてトレードの成功率を高めている投資家が多いようです。
