その他のレバレッジ商品との比較

商品先物取引はレバレッジを利用した取引でレバレッジ取引と呼ばれる投機性の高い取引となります。このレバレッジ取引には商品先物取引のほかに日経平均株価を投機対象とした株価指数先物通貨を投機対象とした外国為替証拠金取引(FX)などがあります。

基本的には取り扱う対象が違うだけで同じような取引なのですが、細かな部分では違う点もあります。(2020年8月現在)

商品先物取引 金(標準品)
取引所大阪取引所
取引時間8:45-15:15
16:30-翌5:30
取引単位金1グラム×1000倍
呼び値の単位1円(1ティックは1000円)
証拠金384,000円/1枚
中心限月及び期限先限が中心(12ヵ月先の限月)
レバレッジ約20倍
手数料350円前後
売り気配と買い気配の差(スプレッド)1~2円
(1000~2000円)

商品先物取引の中でもっとも取引の多い銘柄が「金(標準品)」となります。
国内の商品先物取引の中心限月は先限になり、金(標準品)の場合は約12ヵ月先の金価格を決めていることになります。


日経225ミニ先物
 
取引所大阪取引所
取引時間8:45-15:15
16:30-翌5:30
取引単位日経平均株価指数×100倍
呼び値の単位5円(1ティックは500円)
証拠金129,600円/1枚
中心限月及び期限3の倍数月かつ、最終取引日が最も近い限月
レバレッジ約16倍
手数料35円前後
売り気配と買い気配の差(スプレッド)5円
(500円)

日経225先物というのは、将来の日経平均株価を対象としたデリバティブ取引になります。日経平均株価というのはニュースなどでも伝えられていますので、身近でわかりやすく人気が高いです。
日経225ミニ先物は、日経225先物の取引単位を10分の1にして個人投資家が参加しやすくした商品になります。今では日経225ミニ先物の方が日経225先物(ラージ)より出来高は多くなっています。限月は四半期限月(3・6・9・12限月)が最長5年先までありますが、商品先物とは違い中心限月は期近限月になります。ですので商品先物のように建玉を数か月も保有し続けるということはありません。
片道手数料は50円前後だったのですが各社値下げを今年実施して35円前後の価格設定となっています。


株価指数証拠金取引(くりっく株365)
 
取引所東京金融取引所
取引時間8:30-翌6:00(祝日も取引あり)
取引単位日経平均株価指数×100倍
呼び値の単位1円(1ティックは100円)
証拠金153,240円/1枚
中心限月及び期限期限なし(※注1)
レバレッジ約15倍
手数料150円前後
売り気配と買い気配の差(スプレッド)5円
(500円)

くりっく株365は2010年に東京金融取引所に市場が開設された新しいデリバティブ取引になります。日経225(日本)・NYダウ(米国)・DAX(独)・FTSE100(英)の4つの株価指数を上場しています。(取引所CFD)
日経先物との大きな違いは期限がないことと配当があることです。「買い」ポジションを持っている時は配当相当額を受取ることができ、逆に「売り」ポジションを持っていた場合は、配当相当額を支払うことになります。

注1:期限のない「くりっく株365」は2021年3月を目途に上場廃止となる予定です。2020年9月を目途に、最長1年程度を決済期限とする新しい「くりっく株365」が上場予定です。


取引所為替証拠金取引(くりっく365)
 
取引所東京金融取引所
取引時間7:55-翌6:25(祝日も取引あり)
取引単位ドル円×10000倍
呼び値の単位0.005円(1ティックは50円)
証拠金42,300円/1枚
中心限月及び期限期限なし
レバレッジ約25倍
手数料0円前後
売り気配と買い気配の差(スプレッド)スプレッド3銭
(300円)

外国為替証拠金取引(FX)には取引所で取引される「取引所取引」と業者と直接取引する「相対取引」の2つがあります。その中で東京金融取引所に上場されているFXのことをくりっく365といいます。以前は大阪取引所にも「大証FX」という名前でFXが上場されていましたが、現在は上場停止しています。
くっりく365は一般的なFXに比べてスワップは有利ですが、スプレッドは不利になります。一般的なFXはスワップポイントを貰う額が少なく、払う額が多くなるのですが、くりっく365は払う額と貰う額が同額となります。売買による為替差益を狙うのではなく、金利差からくるスワップポイントを狙うのであれば、くりっく365の方が良いことになります。一方で、スプレッドはくりっく365の方が大きいので短期売買を繰り返すのであれば一般的なFXが良いです。


外国為替証拠金取引(FX)
取引所業者との相対取引(取引所外での取引)
取引時間24時間
取引単位ドル円×10000倍
呼び値の単位0.001円(1ティックは10円)
証拠金42,300円/1枚
中心限月及び期限期限なし
レバレッジ約25倍
手数料0円前後
売り気配と買い気配の差(スプレッド)スプレッド0.2銭
(20円)

一般的なFXは取引所取引ではなく、業者との相対取引になります。取引所に上場されている銘柄であれば商品設計は統一されているのですが、相対取引では各業者が商品設計をするので業者によって微妙に異なります。例えば、取引単位は1枚1万通貨の業者もあれば1000通貨の業者もあります。他にも取引時間やロスカットのルールなども業者によって異なりますので注意が必要です。また、スプレッドは完全な固定ではなく原則固定ですので相場が乱高下するような指標発表時は拡大することがあります。

それでも取引に係るコストは取引所取引に比べると格段に安いです。取引所取引では不特定多数の市場参加者同士をマッチングさせるためにどうしてもコストがかかるのですが、相対取引では業者が直接売り買いを引き受けますのでコストを削減することができます。スキャルピングなど売買回数が多い手法には相対取引の低コストが有利です。

まとめ

海外FXなどにはレバレッジ200倍の銘柄もありますが、国内のレバレッジ商品にはそこまで大きな違いはありません。ただ細かな特徴などありますので自分の投資スタイルに合った投資先を選ぶことが大切だとおもいます。


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