フィボナッチリトレースメント

テクニカル分析は数多くあり相場を予測するには必要不可欠なものです。ただテクニカル分析を利用する上で、その根拠まで理解して利用するのと理解せずに利用するのでは結果が違ってくるのではないかとおもいます。今回はフィボナッチ数列を利用したフィボナッチリトレースメントをご紹介したいとおもいます。

フィボナッチ数列とは

前の2つの数字を加えると次の数字になる数列のことです。

フィボナッチ数列

フィボナッチリ比率とは

フィボナッチ比率は、フィボナッチ数列において任意の2つの数字に現れる比率のことです。

0.618
フィボナッチ数列上の数を、その直後の数で割ることで得られる値は0.618に収束していく【比率0.618 ≒ 8/13、55/89】

0.382
フィボナッチ数列上の数を、その2つ後の数で割ることで得られる値は0.382に収束していく【比率0.382 ≒ 34/89 55/144】

0.236
フィボナッチ数列上の数を、その3つ後の数で割ることで得られる値は0.236に収束していく【比率0.236 ≒ 55/233 34/144】

1.618
フィボナッチ数列上の数を、その直前の数で割ることで得られる値は1.618に収束していく【比率1.618 ≒ 144/89 89/55】

特に1.618黄金比と呼ばれて有名です。黄金比は人間が無意識に美しいと感じる割合でトランブや名刺の多くは黄金比率を採用しています。

黄金比を利用したデザイン例

フィボナッチデザイン

また、縦と横の比率が1:1.618の黄金比となっている長方形を並べていくと「黄金長方形」を描くことができます。この黄金長方形の角の点を滑らかにつないでいくと、渦巻き状の螺旋を描くことができます。これを「黄金螺旋」と呼びます。

黄金長方形と黄金螺旋

黄金螺旋

この黄金螺旋はひまわりの種、カタツムリの殻、台風など自然界でも多く見られます。

自然界の黄金螺旋

DNAの螺旋構造から宇宙の銀河の螺旋まで黄金螺旋の例を挙げるとキリが無くなる程です。まさに自然界の神秘ですね。このフィボナッチ比率をチャート分析にも活かそうというのが「フィボナッチリトレースメント」になります。

フィボナッチリトレースメント

リトレースメント(retracement)とは「あや戻し」の意味です。フィボナッチリトレースメントは押し目や戻りの幅を推測する際に利用します。

チャートは人間が作り出すものなので自然の摂理に従った動きとなることが多いです。フィボナッチ比率は一言でいえば「多くの人がバランスが良いと感じる」という感覚的なものを数値化したものです。

白金日足チャート

フィボナッチリトレースメント

相場ですから上げ続けたり、下げ続けたりすることはありません。必ず調整局面といって押し戻りがあります。その押しや戻りの「バランスが良いと感じる」の幅がフィボナッチ比率としてチャートに現れるというわけです。

すごく大事・・・38.2%、50%、61.8%
大事・・・23.6%、76.4%

フィボナッチリトレースメントは大きなトレンドに対してそこから何%戻すのかという目安に使います。

フィボナッチリトレースメントイメージ

フィボナッチ比率を注目している投資家は非常に多いです。多くの投資家が意識することによってそのポイントが支持線や抵抗線になりやすくなります。フィボナッチリトレースメントは仕掛けるポイントだけでなく損切りや利食いにも利用できる汎用性の高いテクニカル分析です。是非トレードに有効活用してください。

フィボナッチ

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