白金限日の理論現物価格

白金限日の理論現物価格

白金限日ですが、これはTOCOMが初心者にも取引がしやすいようにと上場した銘柄になります。その特徴は大きく下記の3つになります。

・納会がなく期限がない
・白金(標準品)の5分の1の取引単位
・帳入値段は理論値で決まる

取引要綱
取引の対象純度99.95%以上の白金地金
倍率100倍
呼値とその値段1グラム当たり1円刻み
取引単位100グラム
取引の期限なし

しかし、この商品設計にはいろいろと問題があります。

7月17日の終値

終値帳入値乖離
3,0162,921+95

終値に対して帳入値(理論値)が95円も乖離しております。
買いポジションを持っている人は清算値だけ値洗いが95円悪くなりますし、売りポジションを持っている人は95円良くなります。不足金の計算はこの清算値で計算しますので、損失が小さいにも関わらず不足金請求が来て驚かれる方も多いのではないでしょうか。

白金(標準品)と白金限日との間で裁定取引が可能なのであれば、このようなサヤはすぐに解消するのですが、なにせ限日取引には納会がなく現物との価格調整機能が働きません。

白金限日の価格は糸の切れた凧のように価格に何の裏付けもないまま彷徨っています。理論値から100円前後も乖離した状態が続くというのは、もう何を基準に取引すれば良いのかよくわかりません。

白金(標準品と限日のサヤチャート)

金と白金のようにまったく違う銘柄であればサヤがデタラメに動くのも仕方ないことだとおもいますが、理論値と実際の価格がデタラメに動くのは明らかに商品設計をミスってますね。

ただ、このサヤの原因は個人投資家が白金限日を買いから入っているのが原因だとおもいますので、もし白金の価格が上昇するのであれば少しづつ解消するのではないでしょうか。

「理論現物価格」:白金標準取引の「2番限月」及び「6番限月」の帳入値段を用いて市場内のフォワードレートを算出し、当該レートを用いて、その日の2番限月の価格を納会日までの残日数相当分を現在価値に割引いて算出する。

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