ボラティリティと相場のパターン
ボラティリティ(1)


上昇と下落ではボラティリティが違う
相場では上げる場面より下げる場面のほうがボラティリティは高いです。この性質は株価指数に特に当てはまります。そのため、買いでの逆張りは注意が必要になってきます。また、ボラティリティが高い時間帯は、ボラティリティが低い時間帯の1割~2割程度です。
ボラティリティの変化には十分に気を付けてください。普段は1日で10円~20円しか動かないものが急に100円~200円動くことが相場にはあります。ボラティリティが高くなっているにも関わらず、普段と同じロットでトレードをしていると思わぬ損失を出してしまいます。
ボラティリティ(2)

ボラティリティの拡大の仕方
ボラティリティは指標やイベントを除けば、急に拡大するのではなく徐々に拡大していくことが多いです。投資家が相場から退場してしまうのは、このようにボラティリティが拡大していく中で損切りできなかった時がほとんどです。特に本格的な下げ相場の時は加速度的にボラティリティは拡大していきます。
最初は小さな損失だったにも関わらず、ボラティリティが徐々に大きくなり損切りするのが躊躇されるようになります。そして、危ないとおもった時には急激に損失が膨らみ取り返しのつかない大きな損失になるのです。


上げ相場でもボラティリティが拡大していくパターンもありますので、下げ相場と同様の注意は必要です。
相場のパターン(1)

これは一般的にはペナントフラッグや三角持ち合いと言われているパターンです。ペナント形成中に売りと買いのポジションがドンドン増えていきます。その結果、どちらかに動いた時に一斉に反対のポジションの決済により大きく動くことが多いです。ですから、値幅がだんだん収縮していき、どちらかに突破したほうについていくというのが一般的なセオリーです。
ただ、三角持合いにも騙しのパターンはあります。三角持合いの騙しのパターンでは多くの人が裏をかかれますので、かなり強めのトレンドが発生します。
みんなが考えている反対の方に動いた時は大きく動く可能性があるということを忘れないでください。相場の格言には「人の行く裏に道あり花の山」というものがあります。
相場のパターン(2)

指標で大きく上昇した後の動きのパターンですが、気を付けるポイントは指標発表前の水準まで戻った時です。ここが抵抗線となり反転するパターンとそのまま突破してしまうパターンがあります。
特にこの支持線を突破した時には注意する必要があります。指標で上昇したために買いポジションを持った人がこのラインを割り込んでくると損切りの売り注文を出してきます。我先にと買いポジションを決済してきますので、ここを割り込むと下げるスピードは一気に加速します。下げの目安としては指標で上げた分と同じくらいの下げ幅になることが多いです。